ケルダール法による粗タンパク質の定量
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原理
たんばく質の定量法として一般にケルダール法が行なわれている。 この方法は、直接たんぱく質を定量するのではなく、食品中の窒素量を定量したんぱく質に換算する方法である。
       
<試料の分解> 分解の模式図
試料に 濃HSO加えて加熱すると、 分解と同時に酸化還元反応がおこり、たんぱく質などに含まれる窒素は NH変り (NHSO 形となる。
(1) SO 有機物を脱水してこれを炭化する。
(2) この炭素は、 SO還元して SOし、 自らはCOなる。
(3) 有機物の分解炭化にあたって生成する水素は NH生成を促進する。
(4) NH 直ちにSO化合し、 (NHSOなる。
<NHの蒸留> 蒸留の模式図
反応液を水で希釈、過剰のNaOHを加えて加熱すると、 NH留出する。
  (NHSO +2NaOH → NaSO +2NH↑ +2H
この留出したNH一定量の SO溶液に 吸収させる。
<逆滴定> 逆滴定の模式図
この留出NH吸収させた SO溶液を、 NaOH標準溶液で滴定する。
  →滴下量A(ml)
 空試験として吸収させていない元の SO溶液を、 NaOH標準溶液で滴定する。
  →滴下量B(ml)
 空試験の滴下量と本試験の滴下量の差(B−A)が、留出した NH相当する NaOHの量となる。
<窒素量の計算> 窒素量の計算
滴下量の差(B−A) 1ml あたりは、0.0014g の窒素に相当する。
<粗タンパク質量の計算> 窒素係数
たんぱく質中の窒素含量は、たんぱく質の種類により多少異なるが、平均的に16%ほどとされている。 したがってN量からたんぱく質量に換算するには、その逆数である  6.25 をかけて求める。
※ この数値 6.25 を 窒素係数 と呼ぶ。
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