|
|
【はじめに・・・】
BODとは、試料水を20℃で5日間放置し、水中の有機物が細菌やプランクトンなどの好気性微生物によって分解されるとき、消費される酸素量をmg/l で表したものです。
この値から、微生物によって分解される水中の有機物の量をある程度算定でき、水質の汚染状態が分かります。
<水質基準は、次のように設定されています> |
河川排出基準 |
160mg/l以下 |
水道水原水 |
3mg/l以下 |
|
|
|
【使用する器具・試薬】
・コニカルビーカー
・簡易pHメーター
・共栓メスシリンダー(250ml)
・ふらんびん(102ml)
・曝気装置
・恒温室
・DOメーター
・蒸留水
・水酸化ナトリウム(NaOH)
・塩酸(HCl)
|
|
|
|
|
【測定方法】 |
|
|
|
動画ををご覧いただくためには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Media Playerをお持ちでない場合は、左記ダウンロードサイトよりダウンロードをしてご利用下さい。 |
|
|
1. 「試料の中和」 |
●試料をコニカルビーカーにはかりとる。
簡易pHメーターでpHを測定する。このときpHが6.0以下の場合水酸化ナトリウム溶液(NaOH)(1M)で中和する。pHが8.0以上の場合、塩酸(HCl)(1M)で中和する。
約5分間曝気する。(溶存酸素量を飽和状態にする。) |
|
|
|
2. 「希釈と測定」 |
●3本の共栓メスシリンダーに試料を入れる。このとき1本目は試料を原液でいれる。
●2本目はDO蒸留水で2倍に希釈したものをいれる。
●3本目は2倍希釈試料をさらにDO蒸留水で2倍に希釈し、4倍希釈試料をいれる。
*DO蒸留水とは、蒸留水を曝気し溶存酸素量を飽和状態にしたもの。
●DOをそれぞれ測定する。このときの値をD1とする。結果は別画面の通りである。
●気泡を抜いてあふれさせたまま栓をし、5日間20℃冷暗所で培養する。 |
|
|
|
3. 「DOの測定」 |
●とりだし、あふれた水を捨ててからDOを測定する。このときの値をD2とする。
測定結果は下記の通りである。 |
|
|
|
『計算方法』 |
●計算
BOD(mg/l)=(D1 − D2)×希釈倍数
希釈倍数は5日間の溶存酸素の消費量が22〜88%になったものを採用する。希釈倍数が3以下の場合は、5日間の溶存酸素の消費量が88%以下になったものを採用する。
|
|
|
【測定結果】
5日間の溶存酸素消費量 (BOD) |
希釈液 |
D1 |
D2 |
判定 |
1倍希釈液 |
9.65mg/ml |
0.19mg/ml |
98% |
9.46mg/ml |
× |
2倍希釈液 |
9.20mg/ml |
4.98mg/ml |
46% |
8.44mg/ml |
○ |
4倍希釈液 |
8.83mg/ml |
6.91mg/ml |
22% |
7.68mg/ml |
○ |
|
|
|
|
*最終結果 平均して8.06mg/ml
|
|
|