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5.CODの測定

【はじめに・・・】

CODとは、水中の汚濁物質(主に有機物)を酸化剤で化学的に分解する場合に必要となる酸素量のことで、消費される酸化剤の量を求め、それを対応する酸素量に換算して表します。海域や湖沼の汚濁指標として用いられ、測定値は[mg/l ]、または[ppm]の単位で表します。CODは値が大きい場合ほど水の中の有機物量が多く、水が汚染されていることになります。

<簡単な原理>
  まず、試料水中の還元物質(有機物などの汚れ)を一定量の過マンガン酸カリウム(KMnO)で酸化し、酸化に使われなかった余剰分の過マンガン酸カリウム(KMnO)を一定量のしゅう酸ナトリウム(Na)で分解します。
  その後、余剰分のしゅう酸ナトリウム(Na)を過マンガン酸カリウム(KMnO)で滴定し計算によって試料水中に含まれる還元性物質と反応した過マンガン酸カリウム(KMnO)の量を求め、酸素量に換算します。
  (硝酸銀(AgNO3)を加えるのは塩化物イオンの妨害を抑制するためです。)

【使用する器具・試薬】

・メスシリンダ(100ml)
・三角フラスコ(300ml)
・ウォーターバス
・分注器
・デジタルビュレット
・硫酸(HSO)(1+2)
・過マンガン酸カリウム(KMnO
・しゅう酸ナトリウム(Na
・硝酸銀(AgNO3)

CODの測定風景画像

【測定方法】
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1. 「基本操作」

●一定量の試料のはかり取り
メスシリンダで試料を100ml 計量し、300ml 三角フラスコにいれる。

動画を見る
●硫酸(HSO)(1+2)を10ml 、硝酸銀溶液硝酸銀(AgNO3)(200g/l)を5ml 、過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液(5mmol/l)を10ml を加え、よく振り混ぜる。

●沸騰水中で30分間加熱する。
(色が無色になってしまった場合は試料を希釈する必要がある)

●しゅう酸ナトリウム(Na)溶液(12.5mmol/l)を10ml 加え、振り混ぜる。

●過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液(5mmol/l)で滴定する。(60℃に保つ)

●一滴ずつ過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液を滴下し振り混ぜ、わずかに赤い色を呈するまで滴定する。

●わずかに赤色を呈したところを終点とし、滴定量aを求める。

動画を見る動画を見る
2. 「空試験」
(1)300ml三角フラスコに蒸留水のみを100ml を入れ、基本操作と同じように滴定し、滴定量bを求める。
『計算方法』
CODを求める計算式
 COD  100℃における過マンガン酸カリウム(KMnO)による酸素消費量(mg/l)
 a  滴定に要した5mmol/l 過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液(ml)
 b  水を用いた試験の滴定に要した5mmol/l 過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液(ml)
 f  5mmol/l 過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液のファクター
 V  試料(ml)
 0.2  5mmol/l 過マンガン酸カリウム(KMnO)溶液1mlの酸素相当量(mg)

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