7消費者の権利と責任

消費者の行動が社会を変える

「消費者市民社会」の実現

 現代社会には、地球環境、エネルギー・資源問題など、消費をめぐる問題が山積しています。その中において、消費者は、市場に提供された商品やサービスをただ「受動的に消費」するのではなく、自らの消費が社会に与える影響を自覚して、公正な市場の形成、持続可能な社会の実現に積極的に関与しようとする姿勢が求められています。「消費者市民社会」とは、このように消費者一人一人が、自分だけでなく周りの人々や、将来生まれる人々の状況、内外の社会経済情勢や地球環境にまで思いを馳せて生活し、社会の発展と改善に積極的に参加する社会を意味しています。

持続可能な開発目標(SDGs)

 持続可能な開発目標(SDGs)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さないことを誓っています。

SDGs

エシカル消費

 エシカル消費とは、持続可能な開発目標(SDGs)の「ゴール12 つくる責任つかう責任」に関連するもので、より良い社会に向けた、人や社会、環境などに配慮した消費行動のことです。私たち消費者一人一人が身近なことから参加できる取組として、推進されています。

エシカル消費の例

  • 福祉作業所などの商品を選ぶ→障がい者の自立支援
社会
  • フェアトレード(※)商品を選ぶ→発展途上国の生産者・労働者の生活改善、自立支援
    (※発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組み)
環境
  • COOL CHOICE(クールチョイス)(※)→環境への配慮
    エコカーを買う、エコ住宅を建てる、省エネ家電にする、高効率な照明に換えるなど
    (※2030年度の温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のために、脱炭素社会づくりに貢献する「製品の買換え」「サービスの利用」「ライフスタイルの選択」など、温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動)
  • 食品ロス削減→環境への配慮
    必要な分だけ買う、すぐ使う、食品は棚の手前から取るなど
地域
  • 地元の産品を選ぶ→地域活性化、輸送エネルギーの削減
  • 被災地の産品を選ぶ→被災地の経済復興を応援

未来を変えるのは、私たちの日々の消費です

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